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2021年03月28日15:16 競馬Masters RSS




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[ 関谷泰正 ] 競馬場へ行こう - 競馬とカネ

 


興味深いニュースが入ってきました。

「ホーリーローマンエンペラー引退、種牡馬入りへ」

ホーリーローマンエンペラーは愛国産馬で、
既にG1を2勝、G2を1勝している3歳馬です。
特に怪我をしたというわけではなく、順調に調整が進められていました。
7戦4勝という成績から、クラシックでも有力視されていた矢先の引退です。

同馬が引退へ至った原因は、馬主サイドの意向でした。
今年から種牡馬入りしたジョージワシントンの生殖能力に問題ある事が判明し、
同じ父(デインヒル)を持つ同馬をその代わりにしたいとの事です。
また同時に、ジョージワシントンの現役復帰が検討されています。

競馬に対する生産者の意識が、色濃く反映された事件だと思います。

生産者にとっての最大の目標は何か?
この問題について、
私は「強い馬を作ること」であると当然のように考えていましたが、
それはどうやら間違いだったようです。
正解は「売れる馬を作ること」でした。

金儲け主義を批判するつもりは毛頭ありません。
先週書いた高知競馬の例の様に、経営に窮して愚策を用いるより、
どれだけ正しい目的意識であるか、言うに及びません。

少し考えてしまったのは、
こういった考え方を持つ生産者、馬主によって営まれている競馬に対し、
ただ単純に楽しむ事を考えて携わるという事は、
なんだかとても幼稚なのではないか?という事です。

馬券を買う事。これは紛れもない博打です。
博打を打つのに「楽しむ」なんて、危険すぎると思います。
ましては胴元は、金儲けを第一に考えているかもしれないのです。
今回の例は欧州クールモアについてですが、
日本競馬においても思い当たるフシはいくらでもあるでしょう。
ジャパンブリーダーズカップ協会の第7回JBC競走への支援中止なんて話は
馬産者の思いを表す良い例です。

こんな話は、競馬を長年やっている人なら当たり前の様に感じているはずです。
これから競馬をやろうと考えている人も、
競馬とカネについて、頭の片隅に意識しているべきだと思います。

 

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