ジャパンカップ、私は勝負に敗れました。
何を書いても負け惜しみとなります。
しかし、こういう辛さを乗り越える事もまた、競馬だと思います。
まずは、ディープインパクトの関係者およびファンの皆様。
ジャパンカップ優勝、おめでとうございます。
宝塚記念の勝利はほんの5ヶ月前だったはずですが、
日本の競馬サークルを大きく揺るがしたあの事件は、
その記憶を遠く遠くへ追いやってしまう程の大きな試練だったと思います。
皆様にとって、有馬記念までの1ヶ月は、
これまでとは違う、あっという間に過ぎていく時間だと思います。
ラストラン、本当に楽しみです。
今年のジャパンカップ。
私がそこに見たものは、馬と騎手との信頼関係でした。
まずは勝利したディープインパクトと武豊騎手。
あのメンバーで、あのペースで、いつも通りの戦法を選択しました。
それでは届かないと私は予想していましたが、最後は余裕の2馬身差。
最後の脚力に絶対の自信が窺えます。
次にウィジャボードとデットーリ騎手。
道中はディープインパクトの真前に位置取りました。
3角手前で、すぐ後ろから上がってくる最大の敵を、
内に入れることも外にはじく事もせず、待機を続けました。
直線で追いまくるデットーリ騎手の姿は、
「相手に勝つ」事よりも「馬の力を出し切る」事に全てを懸けている様に見え、
さらに、そうする事で勝利と名声はついて来るのだと叫んでいる様でもありました。
私の本命、ドリームパスポートは2着でした。
最終週で徐々に伸びなくなっている内コースを、岩田騎手はあえて選択しました。
それで勝てると思える程、馬を信頼していたという事でしょう。
実際、大外のディープインパクトに差され、
突き放されそうになった所でもう一度見せたあの盛り返しは、
3歳とは思えないという驚きと感動を呼びました。
残念だったのはハーツクライとメイショウサムソンです。
ハーツクライの競走馬としての戦いは、どうやら終わってしまう様です。
せめてもう一度、ディープインパクトを相手に、
自身最高のパフォーマンスを披露して欲しかったと心から思います。
メイショウサムソンの走りには、2冠馬の威厳が全く感じられませんでした。
終始右へ左へよれまくり、最後の直線もまともに走っていません。
良く言えば、まだ本来の力を出し切っていないとも取れます。
しかし、こうなってしまった原因を馬体重のみに求めるのは
なんとなく危険な気がします。
ただ、ハーツとは違って、サムソンにはチャンスが残されています。
皐月賞で見せたあの粘り腰を、暮れの中山でもう一度見せて欲しいと思います。
→過去の記事
|